お腹が痛いと、せっかくの旅も楽しめず思い出がトイレばかりになってしまいます。
今流行りのオンライン旅行だと気を付ける必要は皆無ですが、いつかまた旅に出る時のため、かつての旅行スタイルを忘れないようにするためにも過去の記事を残しておきます。
海外の屋台で猛烈にお腹が痛くなった
食中毒の原因の心当たりがあり過ぎる体験談
④食器・食具が汚い
フィリピンのビーチ沿いのレストランで食事した時の話。友人とお昼を食べようと適当なレストランに入った。5人入れば店内は一杯になってしまうような狭さだったが、テーブルクロスや壁に飾ってあるものが小洒落ていて、清潔そうな印象。
まぁ大丈夫だろう…と思ったのが間違いだった。
「オマタセシマシター」カタコトの日本語を話すおっさんが頼んだ料理や飲み物が運ばれてきた。ん?飲み物に油が浮いている…既に何度もお腹を下し、苦しんできた私は疑い深くなっていた。よく見たらお皿も食具もベトベトしている。これは…あやしい。
友人にここの料理は食べない方がいいかも、と言ってみたが時は既に遅し。お腹が空いていたのかガツガツ食べ始めていた。…食あたりになるかもしれない怖さから私は食べず、その様子を見守っていた。
食事が終わるまで外で待つことにして海辺で座っていたら、遠くで同じ店から人が出てくるのが見えた。さっき料理を持ってきてくれたおっさんと、でかい犬だ。両手に大きなアルミの洗面器みたいな入れ物に沢山汚れた食器を入れて、海の方へ歩いて行った。
おっさんは洗面器を置いて、1枚取り出し、犬のほうを向いた。まさか…思わず立ち上がって様子を見守った。
∪・ω・∪ ペロペロ
私「えーー!」
何と彼はまず、犬に食器をペロペロさせて見える汚れが無くなってから、海でお皿をジャブジャブ手洗いしていた。もちろん洗剤は使っていない。
これで飲み物に油が浮いていた謎が解けた。食器をちゃんと洗ってないんだろうな〜とは思ってたけど、まさかワンコがペロペロするプロセスまで入っていたとは…!
その夜、友人はトイレとお友達になって一晩中仲良くすることになってしまった。昼間見たことを話し、あの店で食べたことを後悔していた。他にも原因はあると思うけど、不衛生な食器を介して菌が体内に入り、体調に支障をきたすのは間違いないのでお気を付けて。
⑤料理が陳列されている場所が汚い
ラオスのローカルマーケットで食べた時の話。まだ旅を始めたばかりの頃、下痢知らずで無敵だった。(と思っていた)
夕飯を食べにメインストリートをウロウロしていると、人が次々と吸い込まれていくように入っていく細い路地を発見。後に続いていくと、中は薄暗く、食べ物の屋台が所狭しと並んでいた。
何か旅っぽいからここにしよう!適当に選んだ店はビュッフェ形式で、お皿一枚渡されて調理済みの料理を好きなように盛り付けるスタイルだった。
麺、揚げたえびせんみたいなやつ、野菜の炒めもの、マカロニサラダみたいなやつ…種類は豊富で20種類以上もある。観光客が食べる定番のラオス料理ではなく、地元のお母ちゃんが腕をふるって作った家庭料理みたいな感じだったので、どの料理の名前も分からなかった。
しかし、中々盛り付けの手が進まない。何故なら暗い照明の中、よく見たら料理の周りに大量のハエが飛んでいた。これいつ作ったの…?と不安に思いながらも数品お皿によそって食べてしまった。
旅の経験値を積んだ今の私ならすぐ皿置いて、ダッシュでその場から離れる案件なのは間違いない。
この日は移動日でルアンパバーンの夜行バスでベトナムのハノイに向かう予定だった。
バスの乗車時間36時間という苦行で、さらに寝台バスなので座席は人間一人分が横になれるスペースしかない。
もっと言えば3段になっていたので、一人当たりの場所が狭まり天井との距離も近い。通路スペースは格安らしく現地人が寝そべり、寝てる人の体を踏んづけて行かないと移動出来ないくらい、車内はぎゅうぎゅう詰めだった。
そしてその夜、事件は起きた。この逃げ場がないバスの中で、お腹が痛くなってしまったのだ。
やっぱりあそこで食べるんじゃなかった…出発してから、12時間に1回トイレとガソリン補充を兼ねた休憩がある。一度行ったら次は12時間後…旅のハイライトをトイレで終わらせたくない。何とかして耐えなければ…
ドライバーはかなりの速度でかっ飛ばしているが、時間が過ぎるのが遅い。寝ても寝ても辿り着く気配がなかった。何がキツイって、強烈な腹痛と密室の車内に充満する誰かの足の臭い。しかも犯人は一人ではない、複数人いるはずだ!
こうして、数少ないトイレ休憩と香ばしいバスの旅を何とか耐え抜き、無事にベトナムに入国。それからも数日は外に出れず、これがこの旅の一番の思い出になってしまった。
⑥油が古い(酸化してる)
インドでふらっと立ち寄ったレストランの話。その店ではジミーというあだ名のインド人が厨房を仕切っていた。ジミーは下ネタが多めだけど、気さくで面白いやつだった。
その日、私は歩き疲れてお腹が空いていた。そこに耳に入って来たのが「カレーメッチャオイシイヨ」という懐かしい日本語。振り返ると、笑顔のジミーがお店の前でで手招きしていた。
観光客も数人食べてるみたいだし、トリップアドバイザーのマークもある…もうここに決めてしまった。
頼んだメニューは日本でもよく食べていたほうれん草のカレーとチャパティ。
ランチの時間なので、これにグラブジャムンという揚げたドーナツをシロップにたっぷり浸した甘味の極みのようなデザートが付く。
うわ…甘そうと思ったが、周りに他に店もないし、お腹が空いたので食べ始めてしまった。
あれ?結構おいしいじゃん!とペロリと食べてしまった。
すっかり満足して、ジミーとも仲良くなりカレーが美味しかったというとかなり嬉しそうだった。しばらくして厨房からジミーがやってきて、違う客からほうれん草カレーの注文が入ったから作る所を見せてくれるという。暇だったので、二つ返事で覗きに行った。
…!!Σ(゚д゚)
厨房を覗いた瞬間、目の前に広がる光景に衝撃を受けてしまった。
キッチンが 超 絶 汚ない。
色んな隙間に挟まっている野菜の破片、至る所に振りまかれている色とりどりのスパイス、汚れすぎて真っ黒になった雑巾の中の雑巾、ほこりまみれの調理器具、壁や床に染みついている謎の汚れ…日本の保健所が見たらひっくり返る汚さだった。
ジミー…私のカレーもここで作ったの…?
言葉を失っていると、さらにとんでもない物が目に飛び込んできた。大きな揚げ鍋にたっぷり油が注がれている。油の色は私が知っている色よりも3倍くらいは黒かった。作ってなくても分かる、これは…使い回している。
ジ「いいかい、まずは玉ねぎを油で炒めてここにマサラとターメリックを…」
この超絶汚いキッチンでこしらえた料理をがっつり完食してしまったことが心配になり、ジミーのカレー講座は全く耳に入ってこなかった。そしてもうお約束。私のお腹が異物混入とオートで判断したため、1時間後にはトイレで悶絶するはめになった。
ジミー、日本人のお腹にはインド人仕様のキッチンは難易度高いよ…
今回の腹痛の原因は酸化した油だけではないかもしれないが、気候が暑い地域では、生ものよりも多少は持ちが良いので揚げ物が多い。お祭りをやるような時期だと、大量の揚げ物をするので油も何度も使い回している店もある。そしてその揚げ油があなたのお腹に猛威をふるってくるので要注意。
⑦食材の常温放置
タイに出張に行った時の話。展示会の受付として一緒に着いていくことになった。
展示会前日、上司に連れられてお食事会という名の元、数人でタイスキのお店へ向かった。
鍋に肉やら魚やら沢山入っていて、みんな美味い美味いとあっという間に平らげてしまった。しかし、このお腹に残る違和感。いやな予感…
アジアのマーケットでは、肉や魚を豪快にその場で捌いて店頭に並べている屋台が多い。
新鮮なうちはそれでいいのだけれど、これが暑い時期はデフォルトで気温35℃の中数時間陳列されていたりする。常温で長時間放置しておくと細菌が増え、そんな食材が口に入ったりするともう大変。
実は私たちが食べた店では材料が足りなくなると、そういう屋台から追加で購入して材料を使っているから当たることがある、とタイ在住の日本人が教えてくれた。
いや遅いって。もう食べちゃったよ…
その翌日、全員食中毒でみんな仲良く病院送りとなった。展示会は出られず、体調が良くなる頃に帰国。もはやタイまで何しに来たのか分からない。
まとめ
コロナ前に書いた記事を読み返し、泣きそうになりました。トイレの思い出が多い私の旅ですが楽しかったことも多いので…早く旅行に行けますように。