北インドのプシュカルという小さな町で一人のインド人に出会いました。その名をAjay(アジェイ)と言って、砂漠の街・ラジャスタン州唯一のサンド(砂)アーティストです。
砂漠のイメージが強いラジャスタンなので、サンドアートいう新しいジャンルを作ってイメージを変えていきたいという信念を持って10年以上活動しています。
①見渡す限りラクダ!プシュカル・キャメルフェア

最初の目的は、1年に1度のお祭り・プシュカルキャメルフェアを見たかったのでプシュカルまで向かいました。10日程続くこの祭りでは、ラクダ使いが良いラクダを売り買いしたり、ラクダのダンスコンテストや民族衣装来たインド女子のダンス披露などイベントが盛り沢山のイベントです。

12月とはいえ昼間は日差しが大分強く日陰も無いので、みんな朝6時半頃に起きてラクダの写真を撮りまくります。しかし写真を1枚撮るにもラクダ使いの客引き、物乞いの子ども、アグラから複数店舗出張してる土産屋のインド人学生の裏のある親切など、次から次へとやってくるインド人をすり抜けないといけません。
②すごい才能なのに、誰よりも腰が低いAJAY

客引きから逃げるように歩いていると、目の前にこのしぶい看板を発見。このお祭り中に展示スペースを設けていて、Ajayがテントの中に入れてくれました。そして製作中のサンドアートを見せてくれました。



すごい、すごすぎる。
子どもの頃から砂でこういうのを作るのが好きだったそう。私も砂いじりは好きだったけど次元が違います。こういうお祭り以外はイベントに呼ばれて、インド中でアートを作っているようです。
そして何がすごいかって、テレビや新聞にも出ていて有名になっても威張ったりせずめっちゃ腰が低い。急にやってきた日本人にも手を止めて小走りでチャイを買いにいったり、Ajayのテントを訪ねてくる人達にも、全員丁寧に対応。
数時間かけて作ったアートが、見習いの学生のミスで雪崩のごとく崩れ落ちてしまっても、お尻を一度バシッと叩いて笑ってまた作り直す。
すっかりファンになったので、展示スペースの受付を2日間手伝うことになりました。

仕事内容は簡単で、入場料の徴収のみ。インド人からは終日10ルピー、外国人からは50ルピーのはずが、価格が全て学生達のさじ加減でした。これからインドに行く方、やっぱりインドは言い値でお金を払ったらいけません。
この売り上げでさとうきび買って食べながら、途中チャイもみんなで飲みながらのゆるい受付でしたが、みんな素直で良い子たちでした。前日雨が降ったりして、砂なので崩れないように見張るため、泊まりこみで数週間一緒に過ごしているようです。
Ajayと学生たちの信頼関係も見えて、実際ラクダのお祭りよりも楽しい時間でした。 サンドアーティストに会いたい方、プシュカルに向かう方は紹介するので是非ご連絡ください。
Sand Art Point, Art Of Sand Dunes:Savitri Temple, Pushkar, Rajasthan 305022, India
※プシュカルキャメルフェア期間中は、ラクダ市場付近に別ブースを出しています。
・ラジャスタン州でたった一人で活動中
・プシュカル出身でとても腰が低く、謙虚で好感が持てる
・見習いの学生たちとの信頼関係もばっちり