この記事は国内移住先で人気の島根県での2週間ワーケション体験談です。移住体験マッチングサイトLocal Matchに応募し、交通費・滞在費補助のイベントに参加してきました!
⇒どんなサイトで申し込んだ?注意事項は?応募から移住体験の説明まで
世界遺産、温泉、大アナゴ!神々の宿る国・島根暮らし
選べる交通手段!余裕を持って自己手配で現地集合
「東京から一番遠い」と言われている島根県、現地までの交通手段を何で行くか迷いましたが、せっかくなので旅人の憧れ・寝台列車サンライズ出雲で11時間かけて上陸することにしました!これYoutubeで見て一度やってみたかった…!感動です。
1ヶ月前からチケットを取ろうとしたら、すでに個室はもう満席。人気ぶりが伺えます。ラスト数席の雑魚寝シートをゲットしました。寝る場所があれば何でもありがたい。
そして当日、お風呂も入ってきたし、動きやすい服装だし、車内で食べるおやつも持ってプラットフォームへ。同じような様子の人がチラホラ…みんなワクワクしてんじゃないでしょうか。
ちなみに車内でWifiはついていませんので、デジタルデトックスも兼ねつつ本を読みながら道中を楽しみます。
島根到着!電車の待ち時間に郷土料理を堪能
(上からつゆをかけて食べるスタイルの割子そば)
夜9時50分に東京駅を出て、翌日の朝に出雲駅10時頃到着。雑魚寝なので背中がバキバキですが、ワクワクの方が疲労を上回り腹ごしらえをすることに。そして見つけた出雲そば。日本三大そばの一つで、少し甘めのつゆで食べます。
これが…あまりにもおいしくてひっくり返りそうになりました。そばの実をそのまま挽いて練りこんでいる製粉方法で少し黒っぽく、食べた触感もザラっとしているような。今まで長野の戸隠そばに忠誠を誓っていた心が揺らぐ程のおいしさです。毎日食べたい。
(連れて帰りたいくらい美味いのどぐろの塩焼き)
こちらは帰りのバス待ちの間にフラっと寄った出雲駅前のどぐろの居酒屋さん。100g 680円から絶品のどぐろ料理が楽しめます。焼き、煮、握り、どんぶり、刺身とこれでもかと丁寧に作られた品が勢ぞろい。
好きすぎて2回行きました。生まれてきてくれてありがとうって魚に感謝したくなること間違いなし。夜はオープン時間前に行列が出来る人気店なので、予約してから行くことをおススメします。
【温泉津】日本温泉協会のお墨付100%源泉の温泉街
全国の温泉マニアが一度は行きたい薬師湯に毎晩通う
(Youtube:Anna Film Productionより)
出雲駅からさらに1時間ほど私鉄に乗って日本海側を南下します。人口700人ほどの小さな温泉街に到着。名前は温泉津(ゆのつ)で「温泉のある町」という意味があり、ここ大田市の温泉津温泉は中国・四国地方で温泉協会の審査でオール5のお墨付なんです。
そんな温泉まで宿からレトロな街並みを眺めながら徒歩1分。まだ夜が冷え込む2月の温泉津は熱い温泉(源泉湯46℃!)に入った後なら、ひんやりした風が心地良く、毎晩の楽しみになりました。
旅人・料理人・地元民を繋ぐ!古民家を改装した宿 WATOWA(わとわ)
・サイト:WATOWA
・住所:〒699-2501 島根県大田市温泉津町温泉津ロ19
コインランドリー、シェアキッチン、宿が利用できる複合施設。温泉津内エリアに系列の古民家宿が複数(HISOM、湯るり、燈)あり、どの家もレトロな雰囲気を残した温かい和室で旅行者に人気です。
こーんな素敵な畳の和室(デスク付き)に泊まらせてもらいました!ワーケーションを兼ねている旅なので、時間を問わずオンライン会議が出来たり、PCを使うのに快適なデスクがあるのはありがたい。
オーナーの雅子さんは島根出身で、東京から温泉津に結婚を機に戻ってこられたとのこと。複数の宿の運営と家庭をばっちり両立する素敵な女性です。聞いた話によると実は温泉津の空き家率は53%で、使われていない家が結構多い。確かに夜、道を歩いていると本当に怖いくらいの静けさです。
しかし、街の雰囲気や住んでいる人達の人柄に惚れ込んで、都内から移住してくる人も増えているのだとか。地元のツテが無いと県外の人にとっては中々移住も難しい。雅子さんはそんな方々のサポートもされています。温泉津にマイホーム古民家1件いかがでしょうか?
(大田市イチオシの石見ポーク)
WATOWA滞在中にめちゃめちゃテンション上がったのが、併設されているシェアキッチンです。期間限定で全国各地のシェフが腕をふるって料理を提供しています。ちょうど2月は島根の食材をふんだんに使ったイタリアン料理のお店「里山レストラン-AJIKURA」さんが営業していました。
夜のディナーでは3千円ちょっとで絶品フルコースが楽しめます。しかも、全国旅行支援キャンペーンの地域クーポンも適用されるのでかなりお得に…自然に囲まれた宿の広い部屋で仕事して、おいしい料理を食べて、温泉入ってという最高のルーティーンを満喫した日々でした。
このお店だけではなく、温泉津温泉街の飲食店は全体的にレベルが高くてどこ入ってもおいしい。全体数は少なく、営業時間も限られますが食事には全く困りませんでした。
焼き物の里・温泉津!街で見かけるカワイイ焼き物たち
1704年から始まった温泉津焼きは、耐火性の高い粘土を使用して作られるため割れにくく、高温で硬く焼き上げるため長持ちします。
各飲食店内でもオシャレな焼き物の器で料理が出てきたり、家の外に目を引く焼き物が置いてあったり…「こんな形って焼き物で作れるの!?」と驚きつつ街を散策するのも、仕事の合間の楽しみでした。
陶芸体験施設もあって、光の速さで申し込みました。見るのと作るのとではやっぱり実際違いますけど…職人ってすごいなぁ。東京まで送ってもらうことにして、1ヶ月ほど焼き上がりを待ちます。
【大森町】世界遺産・岩見銀山と地元の人々が穏やかに暮らす街
ディズニーランド11個分?アジア初の鉱山遺跡
(Youtube:風景と町並みの映像館)
<1日アテンドツアースケジュール>
・時間ː9:00-16:00(ランチ込み)
・ツアーガイド:世界遺産学専攻、研究のため移住してきた金田さん
・移動方法ː宿泊先近くの駅まで送迎あり(ツアー中は徒歩移動)
今日は、参加必須のアテンドツアーの日。普段泊まっている大田市から車で20分先、同じ島根県の大森市に来ました。先に言っておくと、このツアーに参加するのとしないのとでは全然違います。
ここからはツアー中に取った私のメモを元に書いていきます。
2007年にアジアの鉱山遺跡として初めて世界遺産に登録された岩見銀山のふもとで栄えた大森町。かつては世界の1/3を占める日本銀のほとんどはここの石見銀山から産出されています。銀を掘り起こすと、緑を失い山もハゲてしまうことも多いのですが、石見銀山は自然調和した暮らしを維持している点が評価されています。
世界遺産登録地域の悩み?観光客が押し寄せる
(ポスト代わりに使っている籠のバスケット。風情あるなぁ)
東京の浅草に住んでる身としてはよく分かるのですが、観光地に押し寄せる観光客のパワーはすさまじいものがあります。もちろん自分も含め、旅行先では楽しみたい。大森町でも世界遺産に登録された当時は、住民と観光客の間で色々意見があったようです。
住んでる方にとっては普通に生活しているだけなのに、急に他人が勝手に自分ちのトイレに入って使ってたり、ゴミのポイ捨て激増、人が増えすぎて車が通れない…など、一時期住みにくくなってしまったとか。
そこで住民のみなさんは話し合い、大森町に住んでいる人々の生活を優先し、極端な観光地化を避けてバランスを取りつつ今も暮らしています。大正時代の景観を残し、文化を大切に保ちながらも観光客や移住者を受け入れる姿勢がまとまっているので、移住先として人気が出て人口も増えてきているそうです。これは良いことですね。
企業が文化と住民の思いを繋ぐ-群言堂(ぐんげんどう)
この大森町を盛り上げているのに一役買ってるのが群言堂さんです。昔ながらの生活文化や建物を大切にしつつ、衣食住に関わる商品を作っています。町内の広報紙を出版する編集室、文化を研究する施設(茅葺き屋根の古民家です)でも全て、昔からずっと使ってきたものを工夫して活用しています。
本店では地元の食材を使ったカフェもあり、大森町の武家屋敷を改装した古民家にも泊まれます。ぜひ覗いてみてください。
家は人が住んでいる方が喜ぶし、長持ちしますよね。温泉津や大森町のように地域で協力してコミュニティを繋げていく街で暮らす体験は私も良い勉強になりました。
【大田市】東京と全然違う!?食べ応え抜群の大アナゴ
3年連続漁獲量日本一!人生で一度は食べたい大アナゴ丼
(今までのアナゴのイメージを覆した巨大アナゴ丼)
島根に行く前は「アナゴなんて…」と思っていた私、ごめんなさい心を入れ替えます。
大田市駅周辺ではアナゴ料理を提供するお店がパンフレットにもズラリ。一度食べたらアナゴでお腹いっぱいにする幸福感を味わえます。
年間を通じて脂の乗った大田市のアナゴは、東京の江戸前アナゴよりも肉厚で食べ応えあるブリブリの触感、イノシン酸が多く含まれていて、そのうま味は鶏肉や牛肉以上。アナゴ丼もボリューム抜群ですが、アナゴの天ぷらなんかもうご飯の上に立っちゃってますから。
大田市駅前自体は観光地や温泉街というよりも、住宅地という感じです。しかし、このアナゴを食べるためだけでも行く価値はアリです。
まとめ
2週間に渡って、島根県大田市の料理・文化・歴史を体験させていただきました。数泊の旅行では分からなかったことだらけです。今では島根のゆるキャラ・しまねっこもお気に入り(キーホルダー2個衝動買い)。
少しでも多くの方に大田市の魅力が伝わり、現地に足を運ぶ人が増えることを願いつつこの記事を書きました。また私も遊びにいきます!