まだまだ世界には知らない食べ物がたくさんあります。おいしいもの、いくつ食べたことありますか?ランキングも中盤戦、どんどん見て行きましょう。
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人生で死ぬ前に食べたい世界の食べ物!30位は?
30位 Cheeseburger(チーズバーガー/アメリカ)
42位にドイツのハンバーガーがランクインしてたのに、またハンバーガー来ちゃったよ…と正直思いましたが、間にチーズが入ってくると話が違います。
アメリカにおけるチーズバーガーへの愛は計り知れず、数年前にネット上で「チーズバーガー大論争」が勃発していたのをご存知でしょうか?これはGoogleとAppleのハンバーガーの絵文字に描かれている、チーズの位置が違うことを指摘したツイッターのつぶやきから始まりました。
“なぜGoogleの絵文字のハンバーガーはチーズが下にあるのか、議論すべきではないだろうか。Appleは上にあるのに”
きっかけとなった作家のトーマス・ベクダル氏のツイート
これが世界中のチーズバーガー好きを巻き込む大論争となり、その結果Googleが絵文字のチーズの位置を修正するまでに至りました。修正済の絵文字の位置は絵文字の情報公開サイト:emojipediaから確認できます。
そしてこれには続きがあって…このチーズ大戦争真っただ中、それを横目で見ていたマクドナルド・インディアが乗り込んできました。
OK, もうそれくらいにしよう。誰が正しいのか?両方だ。マクドナルドだったらどんな順番でもおいしいよ。I’m loving it(マックロゴ)
すると今度は便乗した KFC Indiaがツイート。
どんな順番でもおいしい。そのバンズが無ければね!代わりにチキンで挟むのはどうかな?(自社商品のバンズ無しバーガーPR動画)
口出してちゃっかりビジネスチャンスにしようとするインドはさすがです。果たしてこのツイートから売り上げは伸びたのでしょうか。
他にも気になるニュースとしては、アメリカの男の子(8歳)がチーズバーガーを食べたい一心でお小遣いを持って、マクドナルドまで車を運転して通報された話もあります。チーズバーガーの魔力おそるべし。
参考記事:HUFFPOST「「すべてはチーズバーガーのため」 8歳の少年、車を運転しマクドナルドへ」
HUFFPOST「世界がムキになった”ハンバーガー絵文字論争” ちゃっかり便乗したのは…?」
29位 Chili crab(チリクラブ/シンガポール)
「あらゆるカニ料理の王者」と呼び声の高い、シンガポールのチリクラブ。エビチリのカニ版のような感じで、「マッドクラブ」という肉厚のカニもさることながら実はソースが決め手です。
トマト、唐辛子ペースト、溶き卵を入れたとろみのある美味しいソースはマントウと呼ばれるほんのり甘いパンを付けて食べると相性抜群。中毒性の高いシンガポールの人気料理です。シンガポールなので物価はそれなりで、チリクラブのお値段も大体1kg$70くらいします。気軽にちょっと食べるには手が出しづらいですが、その価値はあり。
元は屋台をしていた夫婦が蒸していたカニを別な調理法で出そうと思ったこと、チリソースとトマトソースを合わせてみたのがきっかけのようです。料理は真心とアイデア勝負ですね。
私は学生の頃のアルバイトでホテルのビュッフェレストランの調理場で働いてたのですが、「カニ食べ放題フェア」ってやつがあって、食べやすいように毎日8時間ひたすらカニの足に切れ目を入れるっていう作業をやってました。
カニって食べる時以外も無言になります。
参考記事:4Travel.jp「シンガポールのチリクラブ10選!カニの旨みとチリソースがクセになる」
28位 Barbecue pork(香港チャーシュー/香港)
日本語の「チャーシュー」は、広東語で言う「叉焼」を広東語で読んだものから来ています。
広東料理で『叉焼』といえば、表面に蜂蜜やシロップで味付けをした『蜜汁叉焼』が人気です。このタレは店ごとの若干の違いはあっても、どの店で食べても大体おいしい香港庶民の強い味方。外側はパリパリ、ほんのり甘く香ばしいB級グルメの真骨頂なのです。
30位に出てきたフィリピンのレチョンも国民に愛される豚肉料理でしたが、香港チャーシューはツヤ出しにハチミツを使ったり、食紅を入れて赤くしているのが特徴です。豚を1匹を丸焼きにするより、はるかに家庭で再現しやすい一品ですね。
参考記事:マイナビニュース「中毒性のあるウマさ! ミシュランお墨付きの香港チャーシューたち」
27位 Tacos(タコス/メキシコ)
その歴史は遡ること今からおよそ6,000年前。メキシコ中央高原の農耕集落の先住民が、携帯食としてトルティーヤを重宝しており、中にフリホーレス(塩茹でしたいんげん豆)や、チレ(唐辛子)などをはさんで食べていたことが、タコスの起源と言われています。
その後、トルティーヤを主食とするタコスを含むメキシコ料理はマヤ文明・アステカ文明と古代先住民族の食文化を支えていました。その頃は具材として豆や野うさぎ、七面鳥、そして昆虫をも包み込んでいたといいます。
引用記事:タコス協会「タコスの歴史」
手巻き寿司やサンドイッチもそうですが、炭水化物で具材を包んで(挟んで)食べるって実に夢のある食べ方。色んな種類があるし、自分流にアレンジできるし、何より具材がちょっと目に入るから食欲がそそられる。自分の目でおいしさを確認しながら噛みしめてる感覚がたまりません。
メキシコでは昔からトウモロコシの栽培をやってるだけあって、種類も幅広く色んな色のトルティーヤが売られています。紫色のトウモロコシから作る青緑色のトルティーヤもあるなんて知りませんでした。
具材も肉・魚・野菜・昆虫(!)・豆・チーズなどその組み合わせの可能性は無限大です。まだ日本ではタコスは馴染みが薄いかもしれませんが、日本タコス協会ではさらなるタコサー(?)を増やすべくタコスの魅力を発信しているようです。タコスを食べる時のフォームまで載っていますので参考にどうぞ。
日本タコス協会HP:タコス徹底解説「タコスとは?」
Latin Notes:【図解】これがメキシコのタコスだ!¡VIVA TACOS VIVA!
26位 Penang Assam laksa(ペナンアッサムラクサ/マレーシア)
44位にシンガポールのラクサを超えて新たにラクサが食い込んできました。50位までしかないんだから、同じ種類をエントリーさせるのはいかがなものか…。
順位を上げて名乗り上がったのは、マレーシアのラクサです。実はペナン島で有名なアッサム(マレー語で酸っぱいの意味)ラクサは、マレーシア全土にファンがいる程人気なのですがその味付けはひとクセあり。
魚ダシのスープに唐辛子と果物の酸味が加わり、好き嫌いが分かれるかもしれません。私は初めて食べたアッサムラクサのお店があまりおいしく無かったので、記憶を塗り替える程の一品にまだ出会えてなく、今後に期待。
参考記事:マレーシアごはんの会「マレーシアのラクサ事情 Laksa in Malaysia」
25位 Chocolate(チョコレート/メキシコ)
チョコレートは神様の食べ物
紀元前から、古代メキシコではカカオは「神様の食べ物」といわれ、大変高価なものでした。16世紀の初め頃、アステカの皇帝モンテスマはとても貴重な飲み物として黄金のカップで1日に50杯ものショコラトル(チョコレートのこと)を飲んでいたといいます。
当時のチョコレートは、今とは違ってカカオ豆をすりつぶしたドロドロした飲み物で、人々はそれにとうもろこしの粉を加えたり、バニラやスパイスで香りをつけて飲んでいました。
引用記事:LOTTE”チョコの起源と歴史”
チョコレートってアフリカや大陸でカカオ栽培が盛んなイメージだったのですが、発祥の国はメキシコだと知ってびっくりしました。タコスだけじゃなく、こんな隠し玉を持っていたなんて…(別に隠れてませんが)
元々は神々が口にするやんごとない食べ物だったのですね。メキシコのチョコレートは、日本で私たちが食べ慣れたガーナ産のカカオよりも若干香ばしい風味のようです。
私は様々な国の食材のルーツを知るために足を運ぶのが好きなので、いつかはガーナに行ってカカオを摘んできたいと目論んでいましたが、俄然メキシコに興味が沸きました。
ちなみに日本チョコレート・ココア協会によると、世界のチョコレート消費量第1位はドイツ。年間1人当たり11kgのチョコレートを食べてます。結構わき目を振らず食べないとこの数値にならないのでは?
世界最大のチョコレート博物館もドイツにあるので、ヨーロッパと中南米・アフリカ産のカカオの違いも気になる所です。
参考記事:旅するおかし「カカオ豆の「産地」とその違いによるチョコレートの「特徴」」
グルメクラブ World Food Watch「えっ!鶏肉にチョコレート? メキシコの魅惑のソース」
自力で豆からチョコレート作り
24位 Fried Rice(タイ風チャーハン/タイ)
グリーンカレーやパッタイみたいな定番タイ料理もいいけど、実はタイのチャーハンってめちゃくちゃおいしい。何て言ったってお米がパラパラで、口に含むと炒め油でコーディングされた米と具材のシンプルな味付けがマッチして手が止まらなくなります。
ある料理アニメだと、おいしくて服がはだけてしまう程(謎)で、それもちょっとおシャンティなレストランとかではなく、その辺の屋台でバイトのお姉ちゃんとかが、携帯で電話しながら適当に作ったやつの方が何故かおいしいのです。
冷凍食品の大御所、ニチレイフーズのHPによると以下の結果も出ています。
理想のチャーハン条件アンケート
①お米がパラパラしている
②味付けがちょうどよい
③油っぽくなくふわっとしている
※出典:マイボイスコム株式会社「家庭料理に関する調査」2015年4月23日ニュースリリース
これを全て網羅しているタイのチャーハン、侮れず。タイ米は水分量が少ないためにおかずの汁気を吸いやすく、バイトが片手間で作っても絶品パラパラチャーハンが完成します。
日本は「ご飯のお供」として白米が主役のおかずが多いですが、タイ米はさらに白米がおかずの味付けを1粒1粒が吸い込んで引き立ててくれるのです。
ちなみに8月8日はチャーハンの日(パラ(8)パラ(8)だから…)食卓にチャーハンを出してみてはいかがでしょうか。
参考記事:ニチレイフーズ「8月8日はパラパラチャーハンの日!」
日本お米協会:日本人の常識を覆す!タイ米の美味しい炊き方と味わい方
23位 Bulgogi(プルコギ/韓国)
焼き肉・ホルモン焼きの起源
直接自分で肉を焼いて食べる焼肉の形式は、朝鮮動乱後の闇市で広まった「プルコギ」が起源だとされていますが、もともと外食文化の無い半島では、この形式は発展することはなく、最初に焼肉文化が花開いたのは、終戦直後(第2次世界大戦)の焦土と化した日本でした。
日本人に馴染みの無かった「肉を直火で焼く」方式が急速に広まって行ったのは、戦後の闇市だと云われています。当時は大変な時代で、多くの国民が飢えていました。この混乱の中で、在日朝鮮人が牛の内臓肉を直火で焼いて売り出し大当たりしたのが、日本での焼肉文化発展の一つのキッカケとなりました。引用記事:食の雑学”焼き肉文化と韓国の肉食の歴史焼き肉の起源”
焼肉が日本で流行ったのは、引用記事の通り第二次世界大戦後なので結構後半ですね。その前に鮮時代末期の宮中で、牛肉に下味をつけて焼いた「ノビアニ」という料理が作られ、この料理が現在のプルコギに変化していったと言われています。
NHKで流行った韓国宮廷ドラマ「チャングムの誓い」を見たことある方いますか?厳しい身分制度の時代に不幸な家庭環境に生まれた主人公チャングム(長今)が、宮廷料理人と医女として大活躍する話です。
王様のために手際よく調理するシーンや料理対決のシーンが多く、私は韓国まで宮廷料理を食べに行ったくらいハマってしまいました。
ドラマの中で、ノビアニの前にプルコギの元となった料理が出てきます。
王「いつもの豚肉の炭火焼きなのだが、味が違う。何だ?」
尚宮「貊炙(メッチョク)」と申します。」
王「メッチョク?」
尚宮「左様で。これはその昔、高句麗民族が食べていたもので秘伝の味でございます。」
王「秘伝、とな?何だ?」
尚宮「豚肉の下味を、醤油ではなく味噌でつけるのでございます。」
尚宮(サングン)…宮中に使える女官の称号の名前。ちょっと偉い人。
『宮廷女官チャングムの誓い』第5話より、朝鮮王・中宗とチョン最高尚宮のセリフより
22位 Egg tart(エッグタルト/香港)
サクッとした生地に、濃厚なカスタードをとろりと詰めて焼き上げたポルトガル発祥の魅惑のお菓子・エッグタルトがランクインしました。
香港だけではなく、マカオや中国、台湾でも売られています。でも実は一番人気なのはマカオのエッグタルトなんです。何が違うかって土台の生地がかなり違います。香港式はサクッと食べられるクッキー生地で表面はつるんとしていて、マカオ式は土台はパリパリのパイ生地で表面に焼き目が付いています。
このマカオ式エッグタルトを持ち込んだのは当時、ポルトガル料理レストランで働いていたアンドリュー・ストウというイギリス人でした。そのためイギリスのカスタード・タルトの面影が残ってオリジナルのタルトになったようです。
私も香港とマカオのエッグタルトを食べ比べようと、両国を船で行き来して1日中エッグタルトを食べ続けていたことがあります。1時間並んで買ったマカオの人気店の焼き立てタルトはやっぱりおいしかった。
でも、ここだけの話、カスタードクリームは北海道の方が濃厚でおいしいような…?いやきっと、ここで大切なことはクリームの良し悪しではない!
マカオの食べ物をマカオに行って食べたことに意味がある!と自分に言い聞かせ帰国。
参考記事:エイビロード”世界のデザート~ポルトガル起源のマカオ名物「エッグ・タルト」”
人気スイーツのエッグタルト、香港とマカオの違いって?
21位 Fish ‘n’ chips(フィッシュ・アンド・チップス/イギリス)
イギリス料理で一番最初に頭に浮かんでくるものと言ったらこちら、フィッシュ・アンド・チップス。
揚げ物に揚げ物が添えられている豪快な見た目です。これがイギリスで広まったのは18世紀の産業革命の頃で、鉄道や物流の流れが整い、海底に住むタラを捕獲する網を引くエンジンも強化され漁獲量が増えました。さらに働く男性たちにも手軽に食べられる腹持ちの良い食事として一気に広まっていったようです。
ビールを加えて揚げた衣はサクサク、モルトビネガーをかけて食べると程よい酸味と引き立てられる塩味…これがイギリスの発展を支えた国民食…むむ、段々この写真がただの揚げ物ではなくキラキラ輝いて見えてきました。
私がフィッシュ・アンド・チップスを初めて食べたのはニュージーランドで、ボリュームあるのに魚に味が付いていませんでした。そこでポケットから携帯用キューピーマヨネーズ(1袋12g)と、キッコーマンの醤油(1袋5g)を出してこっそりアレンジし、日本企業に思いを馳せながら食べたのを覚えています。
日本でもおいしいと噂のお店が上陸しています。英国国際フィッシュ・アンド・チップス協会にアジア初で認められた第一号店”MALINS”です。ぜひお試しを。
参考記事:世界雑学ノート「フィッシュアンドチップス|イギリスの有名な食べ物に関する基礎知識から驚愕の事実まで!」
まとめ
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