海外の料理教室に行くのも好きだったのに…もうこうなったら、家でこの欲求を満たすしかありません。色んな国(日本を含め)のミールキットや体験キットを試していこうと思います。まずはカカオ豆からチョコレートを作ってみることにしました。
美肌効果アリ!かんたん台湾スイーツのレシピの記事も参考にしてくださいね!
おうち時間に飽きた?カカオ豆→手作りチョコレート!
チョコレートの歴史どこまで知ってる?優しい絵の動画で学ぶ
(You tube:Ted Educationより/設定で日本語字幕に変更可)
<せっかちな方へ!動画の内容まとめ>
・チョコレートは中米古代文明圏のみで食されていた
・紀元前1900年ごろ、カカオ豆を挽いてチリペッパーとトウモロコシの粉と混ぜて飲んでいた
・泡立ちと爽快感広がる苦みが特徴の味わい
・アステカ人はカカオ豆を貨幣として使い、儀式などで使っていた
・王室の饗宴や兵士のご褒美にカカオ豆を与えていた
・1519年ヨーロッパにチョコレートが広まり、胃のムカつきに効く薬とされ、砂糖やはちみつなどを加えるとおいしくてスペイン宮廷でも美食として知られる
・カカオ豆の生産急増、奴隷労働やアフリカでの児童労働が現在も課題
・2015年、カカオ豆の生産はコートジボワールが全世界の2/3の生産量
・チョコレートの歴史は甘くないため、今後は心して食べるように
3ヶ国のカカオ豆を混ぜて作られ、1粒に一週間かかる生チョコマカロンも登場。
カカオ豆からチョコレートへ!Bean to Barが体験できるキット
Bean to Bar: カカオ豆からチョコレートバーになるまでの工程・製造のこと
本来、カカオ豆を栽培し、収穫してから私たちの手元にチョコレートがやってくるまでには、ものすごく時間がかかります。2022年に生きている我々は、この工程を一部自宅で体験できちゃいます。
体験キット販売元:Dari.K
本社は京都にあり、インドネシア産の高級カカオをフェアトレードで仕入れ、日本国内に商品展開している会社です。コンビニのセブンにも商品出してるらしく、知りませんでした。
体験キット内容
・カカオ豆(乾燥させたもの)
・チョコレート成型用 シリコン型(カカオの形で可愛い)
・冊子(チョコレートの歴史やレシピ、種類など内容充実してます)
用意するもの
・すり鉢
・砂糖
・ゴムベラ
Youtubeに作り方の動画も上がっていて、一緒に送られてきた冊子のレシピも見つつ作っていきます。では、調理(?)開始!
①カカオ豆を洗う
まずは水でお米を研ぐようにカカオ豆を洗います。この時点ですでにほんのりチョコレートの香り…表面は汚れのせいか、水に触れるとヌルっと滑ります。
水の色が綺麗になるまで、これを数回繰り返します。
②水分をふき取る
キッチンペーパーの上に広げて、水分をふき取ります。見た目はアーモンドと似てるため、かじってみました。しかし、かなり固くてまだ口に入れるには早いと判断しました。
③フライパンで表面をパリッとローストする
弱火で焦げないようにコロコロ混ぜながら、ローストしていきます。5分~7分後くらいにはパチッとはじけるような音がして、弾けて飛んでくるんじゃないかとビビりながらやってましたが大丈夫でした。
香ばしいカカオの香りがキッチンに広がります!
④お皿で冷まして粗熱を取る
程よく表面がパリっと乾いて、水分が飛んで色も明るくなりました。亀裂が入り、皮が剥けやすくなってます。
ってか、カカオ豆って皮剝くんだ。初めて知りました。
⑤手で皮をむく
粗熱が取れたら、手で少し皮を押すと中からポロっと実が出てきます。ピスタチオの殻むきをしてる気分。これは結構好きな作業。
じっくり観察しようと手の平に乗せてみました。右が殻付き、左が殻なし。ツヤツヤテカテカなカカオの実です。
⑥すり鉢に移して細かくする
剥いたカカオの実をすり鉢に入れて、細かく砕きます。ローストしたからか、ちょっと固くなっていて、崩れにくい。そしてダイソーのすり鉢セットだと溢れてしまうので、2回に分けました。
チラ(時計を見る)…22時。これ時間かかりそうだなぁ…。サッと作って寝ようと思ってたけど、気合を入れて疾走感のある音楽をかけ、ゴリゴリすることにしました。
⑦全力でひたすら擦る(2時間経過)
ゴリゴリゴリゴリゴリゴリ…気付いたら2時間経ってました。
ようやく満遍なく粉砕されたかと思いきや、まだサラサラしていて型に流し込むには程遠い。チョコレートにするには、カカオ豆から出る油分が溶け出さないとドロドロにはならないようです。
もう腕が疲れてきました。本当にチョコレートになるんでしょうか?私のだけコーヒー豆だったりして…
⑧ひたすら擦り続ける(3時間経過)
すり鉢の下にお湯を張ったボウルをかませつつ、砂糖も加えてすり続けることさらに1時間、ようやくカカオ豆が湿り始めてきました。
カカオ豆特有の油(カカオバター)は30℃前後で溶け出すため、湯せんして温めながらさらに擦り続けていきます。手首がツラくなってきました。生クリームやメレンゲを手動で泡立てるよりも遥かに重労働です。
しかし、まだまだ型に流し込める柔らかさではありません。
⑨カカオ豆から油分が溶け出す(3時間半経過)
チラ(時計を見る)…夜1時半。ようやくドロッとしてきました。
おお…これがチョコレートか…見たことある…。眠気と手首の痺れを感じながら噛み締める感動。チョコレートって作るのこんなに大変なんだ…世界中のカカオプランテーションとチョコレート工場に感謝。
⑩型に流し込んで冷蔵庫で冷やす
キットに付属でついてた、シリコン製の可愛い型に流し込みます。
本来工場であれば、もっと色々入れて口当たりを良くしたり、香りを良くするために、ああしたりこうしたりするのでしょうが、今回は砂糖のみのシンプルな高濃度カカオのチョコレートです。
⑪完成
冷蔵庫に入れたのが深夜だったので、寝てから朝型外してみると…コロンと外れ、無事固まっていました。う…嬉しい。
味は甘すぎず、口の中に潰したカカオ豆のザラっとした感触があって、とてもおいしい。っていうか、あんだけ自分が頑張って擦ったので、どんな味でも全て超おいしく感じます。
この形になるまで大変なんだということが身に染みて分かりました。時代に感謝。
おまけ
少しチョコレートが余ったので、100均で売ってる肉球型にも流し込んでみました。先にアイシングを固めてから入れるとキレイな肉球チョコの完成です。