エジプトを楽しく旅しているブログや、キラキラした写真の裏側には、一歩外を歩けば近づいてくる客引きとの戦いがそこにあります。この記事はオフラインのエジプト旅行であった体験談をまとめています。
今流行りのオンラインツアーなら客引きゼロ!ストレスないです

これは個人的な意見ですが、同じようにウザいと言われているインドとはちょっと違うと感じました。インドの方がどこか憎めないお茶目さがあると思います。その茶目っ気を差っ引いたのがエジプトの客引きで、ガツンと来るしつこさが特徴です。
①売りたいものを売ってくる果物おじさん
出没スポット:街中 しつこさ:★★☆☆☆
カイロのマーケットで買い物をしていた時の話。
私「おじさん、リンゴいくら?」
果「おー!ジャパニーズ!1kg30ポンドだよ!
私「いや、そんなにいらない」
果「1kg?」
私「1個でいいんだけど!One! Apple!」
果「One?少なすぎる!バナナも買いなさい」
おじさんは一番大きいバナナを手に取った。今にもそのまま袋にいれそうな勢いだった。慌てて止める私。
私「ちょ…リンゴでいいんだって!」
果「じゃブドウはどうだ?エジプトのブドウはウマい」
今度はブドウを手に取った。買いたいリンゴがなかなか手に入らない。
私「いらないからリンゴを売って!!」
果「わかったわかった。…オレンジが好きなんだね」
私「リンゴって言ってんだろがあああ!」
あー疲れた…ちなみにおじさんはいたって真面目な顔で客のリクエストを聞かず、ガンガン売ってくる。
②頼んでないのに…道案内してやったおじさん
出没スポット:街中(駅前) しつこさ:★★★☆☆
アスワンの駅から歩いていた時の話。
エ「Japan?」
私「…Yes」
これがいけなかった。日本人と分かった瞬間、
エ「いいホテルだから。安いぞ。」
私「ありがとう。もう予約してるから行かないよ。」
エ「何で?安心だし、ルクソール神殿にも近いぞ!
私「予約してあるんだってば!今!向かってるの!」
エ「まだチェックインしてないから、キャンセルできるぞ!
私「行かないって言ってんだろがあああ!」
あーしつこい!!さらにどこのホテルに行くのかしきりに聞かれ、
良かった…無事着いた…とホッと一息。
何て言ったのかな?気になったので内容を聞くと、少しカタコトの日本語で教えてくれた
「アナタに道案内頼まれたから連れてきた。
「ええぇーーー!?」
おっさんそう来たか…あの手この手で何とか金を取ろうとする感じがずるい。
③次から次へとやってくる!呪文ファルーカ使い
出没スポット:ナイル川沿い(ファルーカー乗り場) しつこさ:★★★☆☆
ルクソールの街中であった話。宿で仲良くなった人と、
川沿いには、
到着すると、ガラベイヤ(
RPGゲームの世界では、
まずは右手からエジプト人が近づいて来た。
エ「ハロー!ファルーカ?」
私「ノーセンキュー」
断って客引きの少ない方へ進むが、その1m先に違うエジプト人が前に立ちはだかる。
エ「ウェルカム!ファルーカ?カム!」
私「ノー!!」
そのすぐ先にまた別の客引きが目に入り、先へ進めなくなった私達。夕日に集中できない。すると後ろからまた別の声かかった。
エ「ファルーカ?チーププライス!」
私「ノーって言ってるだろがあああ!!!」
ファルーカ…ファルーカ…断っても断っても次々とやってくる。
翌日、また同じ場所に夕日を見に行った。客引きが声をかけてきたので、中国の団体観光客に逃げて混ざってみたら、おばちゃん達がまくし立てて撃退していった。
助かった…ファルーカ使いを封じる呪文は中国語だったようだ。
④次はウチの店来る?見るだけタダおじさん
出没スポット:観光地のお土産屋周辺 しつこさ:★★★★☆
ピラミッドのあるギザ周辺で散歩していた時の話。
ふと小さなお土産屋さんが目に入った。
お「ジャパン?カム!」
私は首を振り、先へと歩いていった。
お「どこ行くんだ?
私「飲み物を買いに来ただけだから!行かないよ!」
急いで目の前のジュース屋さんに逃げた。あー良かった!と適当に飲み物を頼んで15分程その店で過ごして外に出ると…
「終わったか?
おじさんは何と私が出てくるまでずっと外で待っていた。
「…Σ(゚Д゚)!!!!」
「どこへ行く?そっちには何も無いぞ!」
「行かないって言ってんだろがああぁ!」
全力で振り切って逃げた。インドでもたまにあるこの「客の用事が終わるまで待ってる」
⑤ジェネレーションギャップ…アンチUberじいさん
出没スポット:街中(Uberが使える都市部) しつこさ:★★★☆☆
カイロの宿からUberで移動しようとした時の話。
エ「タクシー?」
私「No! ドライバー待ってるからいらない」
エ「ウチの方が安いぞ!ホテルで予約したのか?」
私「Uberで予約したよ」
それを聞いた瞬間、
エ「またUberか!みんな最近はそればっかりだ!
確かにUberを使う観光客は増えてるし、
エ「ウチの方が安い!そっちはキャンセルしなさい!」
私「NO!!もうすぐ着くから乗らない!!」
エ「安全だぞ!私は20年もやっている!心配なら免許証を見せよう!どうだ!?」
私「乗らないって言ってんだろがああああ!」
その数秒後に予約した車が到着して、飛び乗った。
⑥降りるなら金をくれ!恐怖のキャメルライド
出没スポット:ピラミッドエリア内 しつこさ:★★★☆☆
ピラミッドエリア内を観光していた時の話。写真に夢中になっていたら後ろから、ラクダ引きのおじいさんに声をかけられた。
お「キャメルライド?30ミニッツ!トテモヤスイ」
特に乗る予定はしてなかったが、100ポンド(674円)で30分乗せてくれる。一応数回値段を確認してからOKした。
ラクダは座っていると分からないが、両足で立つと2mくらいある。さらにその上にまたがっていると目線が上がるため、3mくらいになるので結構高い…ちょっと怖いし、かなり外は暑かったけど、それなりにピラミッド周辺を回って楽しんだ。
30分はあっという間に過ぎ、さあ降りようとラクダ使いに声をかけた。しかし、おじさんはラクダに指示を出さない。そしてくるっと振り向いて右手を出した。
お「降りたければ500ポンド払え」
私「えーー!?」
何と5倍の金額を請求してきた。声をかけてきた時の人懐こい笑顔は消え、笑うせぇるすまんのようなあやしい顔つきになっていた。
飛び降りるには高くて危ないし、かといってラクダは主人の指示しか聞かない。500ポンド(3,372円)は払えない額ではないが、やり口がズルいので絶対払いたくない。
そこで、私はポーチからボールペンを取り出してはったりをかけることにした。
私「よく聞いておじさん、このペン、すごーく特別だよ。書いたら消える不思議なペンだよ。もうあと1本しか持ってない。キャメルライドが楽しかったからおじさんにあげようと思っていたのに」
おじさんだって最初は信じない。
お「それはウソだ。早く500ポンド渡しなさい」
私「じゃこれは他のエジプト人にあげる。エジプトでは手に入らないよ!いいの?」
おじさんは私の右手にあるペンを見つめて黙ってしまった。きっと頭の中でペンと500ポンドと天秤にかけている。
お「…本当に消えるのか?見せてくれ。」
私「見せたいけど、ラクダに乗ってたら見せられないなー!!」
こうして、200円のフリクションボールペンのおかげで500ポンドを払わずに済んだ。小さい頃からとんち話を読み漁っていた成果が20年後に現れた。きっちょむさんに感謝。
⑦今すぐ書いて!ね?ね?レビューくれくれガイド
出没スポット:現地ツアー しつこさ:★★★★★★★★★プライスレス
これもギザの話。ピラミッドエリアを個人でぐるっと回るには暑いし、日陰もないので車で送迎ありの半日現地ツアーを取ることにした。お客は私一人だった。
宿までエジプト人ガイドが迎えにきてくれて、ピラミッドの歴史の説明をしてくれたり、エジプト神話を聞かせてくれた。一人で来るよりかなり勉強になって良かったと思っていた。まだこの時は…。
気になるのは、所々はさまれる「良いガイドだったってレビュー書いてね」というセリフ。もちろん、満足したら書くつもりだったけど、ちょっとしつこいなと思っていた。
そして、ツアーも後半。あと2時間程で車で市内を回って終了の予定だった。ここで向こうもラストスパートをかけ、いきなり車内がレビュー書いてね地獄と化した。
ガ「今日楽しかったら、僕の名前を付けてレビュー書いてくれる?」
私「わかった。宿に着いたら書くね。」
そして昼食のお店で食事を取って車内に戻ると、このやり取りが10分置きで数回繰り返される。
ガ「ご飯おいしかった?」
私「おいしかったよ。」
ガ「じゃあレビューにレストランのことも書いてね?いつ書ける?」
私「…帰ったら書くよ。」
そして宿に向かう車内。もうガイドはレビューのことしか言ってこなくなり、あまりにしつこいので私もイライラしていた。
ガ「レビュー書いたら連絡してね。忘れると困るから。」
私「…わかったよ!ちゃんと書くからもうこの話したくない!」
ガ「心配なんだ!そうだ、今レビュー書けるよね?今書いて!ね?」
私「帰ったら書くってば!!ちょっとしつこいよ!」
ガ「携帯出してくれる?今ならレビュー忘れないから!ね?ね?」
私「書くって言ってんだろがああ!!」
無限ループ。車内で逃げ場はないし、もう気が狂いそうだった。ツアーが終わり、やっと解放された瞬間逃げるように宿に駆け込んだ。このじわじわ来るイライラは何…?今なら怒りで波動拳かなんか出せそうだと思った。
まとめ
もう私の体験談読んだだけで疲れてきそうですが、良いエジプト人もたくさんいます。困った時に何度も助けてもらいました。ただ、客引きだけはガチでしつこいので、自分の怒りの新境地が見えました。
コロナが落ち着くまでオンラインツアーなら楽しめるかも?イライラしないし!