マレーシアのボルネオ島には東南アジア・最高峰のキナバル山がそびえ立っています。初心者でも登れて絶景が拝める最高の山です。コロナが明けて続々と現地ツアー会社も外国人登山者の受け入れをしています。
こんな方に向けて書きました
・キナバル山に登ってみたいけど、個人手配は難しそうで不安な方
・既に行く予定があり、現地のツアー会社を探している方
・これからキナバル山に行く予定で、体験ブログを探している方
アクセス集中の人気記事!死ぬまでに食べたい世界の料理ランキング
死ぬまでに登りたい世界遺産!360℃絶景キナバル山
キナバル山登頂にはガイドが必須で、1グループに1人必ず同行しなければいけません。一緒に山小屋まで登って一泊して、翌日の真夜中に出発して山頂アタックになります。基本は1泊2日、余裕を持っていくなら2泊3日のツアーを申し込むと良さそうです。
現地ツアーがたくさんあり、直接行って申し込みもOKですが、コロナの影響で営業してない会社もあるかもしれません。感染対策含め、事前に日本から申し込む方が安心ですね。
(キナバル山の朝日は超絶景!岩肌と果てしなく続く雲海が映える)
<キナバル山おススメポイント>
・登山道が観光客用に舗装されてるので、初心者でも登りやすい
・熱帯雨林のジャングル→森林限界→頂上付近の花崗岩など標高が上がるにつれて、全く違う景色が楽しめる
・ベースキャンプの宿泊施設の関係で、入山制限(1日限定150人)のため登山道に渋滞がなくどんどん登れる
①英語のやり取り抵抗ない人向け!2万以上お得になるかも
・サイト名:ボルネオツアーズ
・ツアー料金:
2,260RM(1名参加) : 58,939円/1,980RM(2名以上参加) : 51,636円
※2023年現在、キナバル山ツアーの取り扱い無し
コタキナバルの宿泊先のホテルからキナバル山登頂後の送迎まで、ガイド付きで丸ごと面倒見てくれる現地のツアー会社です。
ツアー価格は私が行った時よりも1万以上値上がりしてますが…メールでかんたんな英語のやり取りが苦じゃなければ他のツアー会社より断然安かったのでココにしました。紹介されたガイドさんもベテランの10年選手だったし、サービスは大満足です。
②サポート万全、現地でも安心の日本語対応!
・サイト名:NCT自然と文化の旅
・ツアー料金:
2960RM(1名参加):96,496円 /2540RM(2-4名参加):83,804円
日本人に定評のあるツアー会社で全て日本語で対応してくれます。しかし、その分料金が割増しになりますが、準備から当日のサポートまで日本語で確実に内容が理解できるので安心ですね。でもめちゃくちゃ値上がりしてる…ここ数年で2万くらい上がってます。
基本は英語のガイドがつくのですが、日本語ガイド希望の場合は追加で300MR(7,800円)が加算されます。
③必要な手続きはしっかりカバー!一人でも利用しやすい
・サイト名:現地オプショナルツアー【KKday】
・ツアー料金:
1名参加:65,085円 /2-4名参加:53,726円
●料金に含まれるもの
- 送迎:自分が泊まってる宿 ⇒キナバル国立公園–Timpohonゲート(登山入り口) ⇒宿
- ベースキャンプ・ラバンラタ宿泊料(1泊分)
- 入山許可料
- 登山保険料
- 駐車料金
- 食事(3食分) (昼食×1, 夕食×1, 朝食×1)
- 現地ガイド料
- 登頂証明書
KKdayの現地ツアーは、私が体験した工程とほぼ一緒です。現地まで自分で飛行機・宿泊施設を用意し、そこに送迎が付いて現地ガイドと一緒に出発。途中ベースキャンプで1泊し、山頂アタック後に下山となります。
これを自力で手配となると、かなり手間も時間もかかるので現地ツアー会社に面倒な手続きはお願いして、自分は登山準備に集中するのが良さそうですね。他の2サイトよりも料金も安いし、必要な出費は全て含まれています。
ツアー行程(私が実際に体験した一例です)
●1日目
7ː30am 各宿からキナバル公園まで(約1時間半)送迎車で向かう
9ː00am 事務所にて入山登録、綺麗な空気を楽しむ
9ː15am
現地ガイドとドライバーに合流し、登山入り口(Timpohon Gate)まで向かう
9ː30am
登山開始、午後には山小屋(3000M)に到着予定
<山小屋到着までの目安>
登山経験者:山小屋まで3時間~3時間半
登山未経験者:山小屋まで5時間~8時間
4ː30pm 山小屋(ラバンラタ)到着・食堂で夕食
8ː00pm 消灯・仮眠
●2日目
1ː30am 起床・ヘッドランプ、防寒ジャケット、手袋、水を準備する
1ː50am 山小屋の食堂で出発前の軽食をとる
2ː30am 山小屋から2.7km先の頂上に向かって出発(約2時間)
5ː00am 頂上に到着(4,095.2 M / 8.7 KM)、朝日と絶景を堪能する
6ː00am 山小屋まで戻り、食堂で朝食をとってキナバル公園まで下山
10ː00am キナバル公園到着
ザっとこんなスケジュールになります。下山したら証明書をもらって、昼食食べてまた泊まってる宿まで送り届けてもらって終了です。初心者で登頂した私がこなせる工程なので、そこまでキツいスケジュールではありません。
持ち物一例
履き慣れたウォーキングシューズとサンダル、防寒着、ウインドブレーカー/レインコート、着替え、登山靴下、登山用ポール、リップクリーム、ローション、虫よけ、飲料水、高エネルギー食品(チョコレート、レーズン、ナッツ、ブドウ糖)、インスタント食品:麺類、ビスケット、パン、果物、缶詰(規定の食事時間を逃した場合に備えて)、救急セット、洗面用具、双眼鏡、携帯電話、ホイッスル、防水袋、寝袋、カメラなど
山に登り慣れた人はご自身の必須アイテムなどあると思うので、各自で困らないようにしっかり準備をしていくのが良いでしょう👍
【登頂者限定】絶対欲しい!デザインが素敵な登頂証明書
(ラフレシアやウツボカズラも…デザインが素敵すぎて身悶えしました)
登頂後は事務所でこのキナバル公園で生息している動植物のデザインがプリントされた証明書がもらえます。
かかか…可愛い…!
観光客の気持ち分かってるぅ。これめちゃくちゃ嬉しい。A4サイズで紙質もしっかりしていて、ガイドさんの名前も入ってる…酸欠でも苦労して登った甲斐があるし、一生の宝物になりました!
【体験談】ジャングルの中を進む!キナバル山登頂1日目
朝8時出発!目標は16時までに標高3000mの山小屋
出発した登山口のメッセージ”SELAMAT MENDAKI”はマレーシア語で「登山道中お気を付けて!」キナバル山では、現地ガイドと入山が必須です。合言葉は”slowly” 無理をしないことを約束して、出発します。
<キナバル山登山ハイライト①>初心者でも歩きやすい登山道
入山人数が制限されていて、登山道も登りやすく舗装されています。
階段も最初は楽勝なのですが、標高が上がるにつれて1段が普通の階段を3段抜かしで登るような幅になっていきます。
面白い所は、標高が高くなるにつれて全く違う景色が楽しめる所。まだここは標高2000mくらいで、ジャングルの中をズンズン進みます。途中から段々霧も出てきました。まだ鼻歌を歌って歩く余裕があります。しかし先は長い。
<キナバル山登山ハイライト②>500mごとに設置される休憩場
道は整備されてるとはいえ、何時間もかけて登るのは非常に体力を消耗します。
500mごとに座る場所とトイレ休憩ができるようになっています。しかも何故か水洗トイレで心のオアシスだったので、トイレを目指して登っていきました。
草むらで野生のウツボカズラ発見!!
ポケモンに出会うってこんな感じかもしれません。これはコタキナバルのジャングルにしか生息していません。30cmくらいあり、近くで見ると食いつかれそうで結構怖けど、面白い。ぜひ見てきてくださいね。ここではまだまだ亜熱帯植物を観察する余裕があります。
<キナバル山登山ハイライト③>荷物を持ってくれるポーター
別料金で荷物を預けて、身軽で登ることもできます。
彼らは何とサンダルや裸足で、足取り軽く登っていきます。何人に追い越されたことか。初心者が8時間かかる道のりを2時間で往復するらしいです。スゴすぎ。
段々ゴツゴツした岩が増えてきました。登りにくい…そして1段1段の幅が広くて、這いつくばって登るくらいの体力しか残っていません。10分に1回は休憩しながらですが、景色は面白いです。
標高2900mを超えました。見たことない植物が次々と現れ、周りを見ながら歩くのが非常に楽しい。
17時に山小屋到着!絶景を堪能しつつ体を標高に慣らす
ついに到着!写真手前の黄色い屋根のある山小屋で一泊して、翌朝一気に頂上までアタックすることに。目の前にそびえたつ岩の壁、数時間後にはこれ登るんですけど…大丈夫かな。とりあえず今は自由時間なので、ウロウロ散歩していると素敵な心得を印した看板を発見。
<キナバル山に登る者心得3ヶ条>
①”Take nothing but photographs”(写真以外は取らないこと)
②”Keep nothing but memories”(思い出以外は持ち帰らないこと)
③”Leave nothing but footprint”(足跡以外は残さないこと)
かっこいい…心に刻んでおきます🐟
夕飯は山小屋でビュッフェ。標高が高い位置にいるから薄味に感じるのか、元々薄味なのか分かりませんが持参した塩コショウで味変。あとは夜中の1時まで自由時間です。近くの山小屋の登山客もみんな同じ食堂で食事して、出発時間も一緒なので仲良くなるチャンス。
同じテーブルに座ってるマレーシア人に日本語で言われました。「帰るなら今だよ」って…おおん、ここまで来て帰ってたまるか!
山以外周辺には何もなく、日が沈んだら暗くてやることないみなさん。何とも居心地良い、ゆるい雰囲気です。食堂にはジャズみたいな音楽が流れ、思わず踊り出す人もチラホラ。元気だなぁ。
私は疲れてたので、仮眠を取りにベッドへ戻りました。
夜中1時出発!ラスト2時間、ロープ1本で岩肌を這い上がる
隣の部屋でゴソゴソ準備する音で起きました。眠い目をこすりながら軽食を済ませて外に出るとまだ辺りは真っ暗…心の準備が出来た人からガイドと一緒に出発!ヘッドライトを付けながら暗闇の中登り続けること4時間。(たぶんそれくらい経ってた)
前方ははライトに照らされた白い1本のロープのみ。後ろを振り返れば星空が一面に広がっていますが、手に持っているロープを離したら終わりです。酸素も薄く、頭も痛くなってきたのでヒイヒイ言いながら這うようにして登っていました。
そして頂上へ!みんな記念写真を撮ろうと結構渋滞しています。こうなることを避けるため、出来るだけ出発は早めの方が良いかも。
朝6時15分、空が白み始め、太陽が周りを照らします。あーきれい!そしてまた2時間程かけて、山小屋まで下山します。朝日を拝んだ登山客が、思い思いに山小屋へ帰っていきます。
明るくなって見たら結構急な斜面…そういえば命綱付けてなかった。周りが真っ暗だったから登れたのかもしれません。
雲から伸びているような1本のロープ。これを手探りで伝っていきながら登っていきました。そして下山の方が登りよりツラく、膝がガクガクでした。
見かねたガイドに手を引っ張られながら山小屋に到着。すんません。
2時間かけて到着。山小屋で朝ごはんを食べて下山します。山小屋→登山口まで4時間一気に下ったので、このあと3日くらい筋肉痛がひどくてベッドから起き上がれませんでした。
山好きの方は分かると思いますが、登り切った時の達成感は最高です。まだ行ったことがない方は筋肉痛と引き換えで素敵な体験をコタキナバルで!