インドではコロナ禍で普段の10倍ハードモードです。
①21年に一度のスーパーサイクロン上陸
②農作物を食い潰す無数の巨大イナゴ軍団襲来
③新規コロナ感染者は100万人を突破して世界第3位に浮上
④猛暑の真っただ中で熱波により連日気温が47℃~49℃まで上昇中
地球が怒っているのでしょうか…この記事では、そんな過酷な環境で頑張るインドの明るいニュースをピックアップして乗り切りたいと思います。
おもしろインドニュース!ロックダウンで警察が大活躍
インドのオンライン体験が熱い!プレゼン参加してきた
おもしろインドニュース!国民のアイデア商品
①みんなマスク付けようね!人気マスクパラタで注意喚起
イタリアでもコロナの形をしたケーキが販売されましたが、南インドのマドゥライでは、レストランがパラタを使ってマスク着用喚起を呼び掛けたものがツイッターで話題になっています。
パラタとは、小麦粉でつくったチャパティの生地をのばし、何層にも折り重ね、薄く伸ばして焼いた食べ物のことで、お店はこれをマスクの形にして焼き上げました。
インドの感染者はアメリカ、ブラジルに次いで世界3番目となり、南インドでは人口の多いタミル・ナードゥ州がコロナ陽性者1,22,350件で国内2番目に多く感染者を出しています。「地方の30%はマスクを付けていないため、全員にマスクを着用してもらうことは難しい」という声も出ています。
そんな声を受けて開発されたマスク型パラタはお値段1つ50ルピー(70円くらい )で、オンラインの注文も受けるようになったとのこと。
少しでもマスクの着用が浸透するといいですね。
顔が油まみれになってもいいから、一度マスクパロタ試してみたいです。
参考記事:NDTV”Watch: ‘Mask’ Parottas At A Madurai Restaurant For COVID-19 Awareness”
②丸ごとおいしくいただきます!食べられるチャイカップ
今までお茶を飲むとき、カップごとバリバリいったことありますか?
またまたマドゥライで、ロックダウン中の新アイデアがニュースになりました。その商品とは「食べられるチャイカップ」です。
ヒンドゥー教では、食器を使い回すと前に使った人の穢れが移ってしまう(特に自分よりも低いカーストの者が使った食器)と考えられているため、使い捨てが多いです。
屋台では葉っぱを重ねて作ったお皿を使ったり、チャイは素焼きのカップを使い、飲み終わったらその場で叩き割ります。(私は何としてでも持ち帰りたくてこっそりバックパックに数個しのばせてましたが、帰国すると全て割れてました。笑)
最近はプラスチックのコップの提供も増えていましたが、環境面とコロナの衛生面を考慮してチャイを楽しんでほしいという思いから食べられるチャイカップが誕生しました。
そのお味はアイスのコーンとチョコビスケットの間くらいで、60mlの淹れたてチャイを10分間キープ出来るそうです。すると…あら不思議!
普通のカップで飲む時と大体同じ時間だし、ビスケットカップの内側がチャイの熱で柔らかくなって、チャイにビスケットを浸したあの味に…!
チャイ屋では、よく一緒にビスケットも売ってますからね。熱々の甘いチャイに甘いビスケットが定番です。それが一度に楽しめる手軽さが大人気で1日500杯売れるヒット商品となりました。
日本でも、海苔でできたお弁当のおかずカップとかありますしね。
そのうちカツオ節に穴空けて味噌汁が飲めるようになるかも…?
怪しくないインドの占いが話題!毎日開催中
③これ1つでウイルスも雨の日も万全!新発明コロナ傘
コロナの飛沫を防ぐためには、クシャミで3m、咳で2mのソーシャルディスタンスが必要だと言われています。
どの国でもできる限り密にならないような工夫をしていると思いますが、今回は傘を使ったコロナシールドに注目が集まりました。
参考記事のリンク先にある動画では、傘を差した男性が屋内を歩く姿が映っています。反対側から女性が歩いてくると…傘の上に取り付けてあるビニールがバサッと落ちてきて男性全体を覆います。
これ一人がやってるから良いですが、その辺の人全員でやったら歩きにくそうかな?と思いました。笑
他にもコロナにちなんだ発明品が続々と出てるので、#CoronaInnovationで探すと面白いものが見つかるかもしれません。
ピンチをチャンスに!今の時期こそアイデアで勝負。
④Withコロナでおしゃれは移動式服屋から
コロナの長期化に伴い、私たちの生活が少しずつ変わり始めています。インドの一部の地域ではロックダウンが続き、外出もままならない状態なのです。そこである試みが始まりました。
移動スーパーならぬ「移動服屋」です。密になるショッピングモールにも行けないこのご時世。何と向こうからやって来てくれます。
トラックいっぱいに人気ブランドの服がハンガーにかかった状態で家の近くまできて客が購入できるシステムになっています。またこれが結構評判が良いらしい。
他にも、店がメールで送ったカタログの中から気に入った服を客が選ぶスタイル、決済もオンラインで完結するコロナスタイルがあります。さらに自宅まで移動トラックがお届け。
ビデオ通話で店員がおススメの服を紹介したり、リモートを活用した3次元ウインドウショッピングにも人気が集まっているようです。
電話かかってくるたび店内をクルクル回って案内するの大変そうだな…と個人的に思ってしまいました。でもなにが素晴らしいってお店が次々と今の状況で出来ることを工夫して実行してること。しかも消費者までサービスが降りてくるのが早い。
日本ではこういうの浸透するのに時間がかかるかもしれません。でも移動屋台のラーメン屋とかあまり見なくなったけど、密室空間で食べなくてもいいし、今ならまた流行るんじゃないでしょうか。
全国のリヤカーラーメン屋さん、復活希望。
⑤作っちゃった。17歳少年がインドのために考えたもの
今年に入ってから中国とインドの関係がかなり悪化しています。国境の紛争によって両国に緊張が高まっていましたが、それに伴いインドが中国製のアプリ59本の禁止を発表しました。
インドのネットユーザーは5億人で中国に次いで第2位。人口も多いので占める割合も多いです。そんな中、カシミール州のアシファク(17)はインターネット接続なしで、画像やファイルを2つのデバイス間で共有できるデータ共有アプリを開発していました。
今までは中国製のファイル共有アプリを使っていたというアシファクさん。禁止になってからわずか4週間で完成させたようです。しかも中国製よりもデータ転送速度が速くてもう言うことなし。
そして極め付けはこの言葉。
(*’ω’*)
モディ首相はいつも外国製の商品への依存を減らし、インド製に焦点を当てたアプリの開発の必要性を促しています。
そこで僕もインド製のファイル共有アプリを作って、インド自立の一部になろうと思いました。
こ…国民の鏡。
参考記事:The Scrbblr ‘Indian SHAREit’: 17-year-old develops “Dodo Drop” app as an alternative to Chinese file-sharing apps
半端じゃないインドの熱波
(最低気温が32℃で、最高気温は37℃の灼熱地獄)
この記事を書きながらふと携帯を見ると、本日の天気が目に入り思わず画面拡大してしまいました。日本時間の8:30pmはインドの5pm頃です。
私のインド携帯では現在ニューデリーにいることになっていますが…ん?
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
夕方なのに37℃!
日本も猛暑日が続きますが、半端じゃないインドの夏。
⑥世界記録!水中でルービックキューブ6個完成
南インドのチェンナイでは、コロナ対応でてんやわんやの状況の片隅で、イラヤラムさん(25)がギネスの世界記録を塗り替えていました。
その種目とは「水中で息をつかずに何個ルービックキューブを完成させられるか」というものです。彼の記録は水中で2分17秒で6個完成。このチャレンジの様子は参考記事のリンクから飛ぶと動画が見れます。
水の入った水槽にゴーグルを着けた彼が潜り、6面の色が揃ったらルービックキューブが水面へ放たれます。いやそれもすごいけど、その前に水中で2分も息を止めてられません。
水中ではなく通常の世界記録は、3秒や5秒以内の完成や目隠しをした状態でのチャレンジなど、もはや凄すぎて目の前で何が起こってるのか分からないチャレンジも存在します。
イラヤラムさんは6年かけて今回の挑戦に挑み、今回でアジア初の水中ルービックキューブのギネス記録保持者となりました。
本業は学校の先生です。
(`・ω・´)キリッ
コロナのパンデミックのように、「たとえ人生で何が起ころうと人間の精神と頭脳は常に上を目指すことができる」と子どもたちにも知ってもらいたかったんです。
先生カッコ良すぎます。
参考記事:NDTV “Watch: Chennai Man’s Guinness World Record Attempt By Solving Rubik’s Cubes Underwater”
⑦孵化するまで1ヶ月村の電気付けなくてもいいよね?ね?
世界がこの村の住人だったら、もっと平和になったかもしれません。
マドゥライのある村で、大学生のカルップが家の隣にある村の電気基盤の上にインドヒタキ(雀の仲間)が巣を作っていたのを見つけました。
ロックダウンが始まった頃に巣を作り始めていたので、そこにはまだ孵化していない卵もありました。すぐにSNSで情報が村中に伝わり、カルップ青年は卵が孵化するまで安全のため、村の街灯を点けずに生活してもらうよう村の人達にお願いしました。そっち?
たかが鳥一羽のために村中の電気を消すとはバカらしいという声もありましたが、彼は村長にも辛抱強く掛け合い、夕方から明け方にかけて街灯無しの生活が始まりました(!)
鳥の卵が孵化するまで、住民たちは35日間以上も明かりの無いまま過ごしたようです。
この強い気持ちは、ロックダウンで家が無くなりツラい思いをしている人が多いのでヒタキに同じ運命を背負ってほしくないという思いからでした。
ロックダウンで外に出られないから村長も「まあいっか…」って思ったのでしょうか。発見した時に「巣を安全なところに移動してあげよう」ではなく、「よし、卵が孵化するまで村中の街灯を消して暮らそう」と思えるところがすごい。
よく住民の許可もらえたね。
⑧コルカタで新発売の免疫力アップ効果あり人気スイーツ
インドの東側にあるコルカタでは、街のお菓子屋さんから新メニューが登場しました。その名も「免疫力爆上げサンデシュ」(これは私が付けました)
サンデシュはチャナ豆という豆の粉と砂糖を練って、カルダモンやヨーグルトを加えたお菓子です。スパイの利いた辛いカレーの後には舌のヒリつきを抑えてくれます。
お菓子屋のオーナー・バララムさんはこれに15種類のハーブ(ターメリック、クローブ、カルダモン、シナモン、サフラン、ブラッククミン、トゥルシー、etc)を加えて作ったとのこと。決め手は砂糖ではなくヒマラヤ産のハチミツを使った天然の甘さです。
お値段一つ25ルピー(36円くらい)。やすっ!奥さん、お買い得です。
気になる味については…記載なし。食べてみるしかないですね。
参考記事:Hindutimes “Herbs, spices and no sugar: Kolkata sweet shop makes sandesh to boost immunity amid Covid-19”
⑨危ない!これに捕まってぇぇ!命をつないだサリー
今年は季節風のモンスーンによる影響で、インドの各地では洪水被害が続いています。中部にあるチャッティースガルでも川が増水し、流れも早くなっていました。
ある日、プルニマさんとパンチワティの2人は川の浅い部分で沐浴をしていました。すると叫び声が聞こえたと思ったら、次の瞬間男性が3人下流に流されていく姿が目に飛び込んできました。
男性らは必死に泳いで川岸に向かおうとしていましたが、川の流れが速すぎてどんどん流されていきます。その瞬間、プルニマさんとパンチワティは自分たちのサリーをとっさに結び、1本の長い布にして男性らに向かって投げました。
男性2人はそれを掴み水中で何とか堪え、その間に別の女性が走って助けを呼びに行きました。助けが来た頃には、岸に着いて助かりました。
サリーって全身に巻き付けるから結構長さがあります。いざという時に風呂敷みたいにして物も運べるし、体に広げて巻き付けると日差しや雨から守ったりできるし便利ですね。
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ここからは私の話。インドで友達の結婚式に呼ばれたので、サリーを着ようと(伊勢丹みたいな)ちょっと良いサリー屋さんに連れていってもらいました。
店員さんに聞いた所、「既に包装されてる値段の安いサリーがある」と言われて案内されたコーナーには、パッケージの表紙にモデルのねーちゃんがサリーを着た写真が貼りつけてありました。
どれも可愛くて数十種類のデザインがあって、2時間くらいかけて選んだサリー。結婚式当日、買ったサリーを着ようと開けたら入ってたのはただのペラペラの生地!!がーん。
<袋に貼ってあった写真の意味>
✖ このデザインのサリーが入っています
〇 この生地でサリーを作るなら、モデルが着てるみたいなサリーのデザインもステキですよ
せっかくなのでそれっぽく体に巻き付けていきました。
参考記事:The Times Of India “Chhattisgarh: Women use saris to rescue men being swept away in flood”
⑩見つけたのはインド建国の父ガンジーを象徴するアレ…!
ある日イギリスの競売人アンディが朝見つけたのは、ポストから飛び出るように入れてあった封筒でした。中を見るとそこには金縁の眼鏡が入っていました。
一緒に添えられていた手紙には「おじがもらいました」と一言のみ。
手紙に書いてあった電話番号にかけてみると、投函者は「石油会社に勤めていたおじから、南アフリカを滞在していた時に感謝の印としてガンジーからもらった」といいます。
何とガンジーが付けてた眼鏡だったのです。価値を調べると200万円ほどでしたが…
実際にオークションで競り落とされた金額は3600万円でした。
うちのポストにも封筒が飛び出てないか明日からチェックします。
参考記事:BBC NEWS “Gandhi’s glasses left in Bristol auctioneer’s letterbox”
まとめ
やっぱりインドの良いニュースは、ニヤリとするような話からストーリーが深い話まであって面白いですね。コロナでもアイデア次第…取りあえずガンディーの眼鏡が届いてないか、ポストを確認するところから始めます。